できるだけ近づく、しろたえの治療

患部に近づいて、患部を響かせる鍼

メニューをちょいちょいリニューアルしています☺︎

『75分痛みにピンポイント鍼治療+指圧orオイルマッサージ』は以前から用意しているコースですが、施術をイメージしやすいよう変更しました。

alt=”オイルマッサージ施術風景”

鍼は手技の中でも施術者の個性がとても出やすく、同じ鍼治療と言っても『この間の人と全然違うではないか』と思われることが多いです。

東洋、西洋の他に遠隔や中国鍼、美容鍼と色々な種類があり、どれが何に、本当に効くのか?とてもわかりにくいです。

鍼さえやれば何でも治るのか?不妊治療やら体質改善やらめちゃくちゃ難しいテーマですら、鍼さえすれば治る✨のか⁇

私が思うに、魔法ではないからそれはない。

鍼はもともとよく効くタイプ、向いていないタイプ、施術者側、患者さん側それぞれにあって、マッチングによる効果も大きいです。

しかし!痛みのレベルが高い時に鍼はオススメ

私自身、痛みのレベル、気分、最高にヤバい時に鍼を欲します。それで良くなるから良いんですけども、そのかわりに強い反応も出るし痛みを伴います。基本、治療って痛いんです。

アントニオ猪木のビンタに似ています。

闘魂を注入して体に気合いを入れ、回復に向かわせる。私はそんなイメージを持っているんです。

でも、こういう療法はもともと患者側に備わっている体力、性格も影響します。

体力、気力のあるタイプには一旦壊して直す『破壊からの創造』でいけますが、体力、気力のない方はそのまま倒れてしまいますからね。

対する遠隔治療とはなんぞや?

母はとても細くて折れそうな人ですが、圧迫骨折後の治療でオイルマッサージを使い患部の真上を流しました。痛みの中心部を触られるのは患者さんにとっては恐怖💦怖くて騒ぐんですけど、そこは声をかけながら必ず触ります。どの部位だろうと、術後の傷でも、患部にできるだけ刺激を入れる、これを大切にしています。

遠隔治療は、昔々中国の要人の治療において『体幹は大切な臓器があるところ、何かあったら大変だから触ってはいけない』ということで誕生しました。

だから腰痛のツボが手の甲にあったりするんですね。予防、という意味で日常的に使うのであれば良いと思うのですが、やはり本格的に腰が痛い時に手の甲では治らない。いくら体は繋がっている全宇宙、といえどもそこまで完全に繋がってはおらんのです。

腰が痛いなら腰を摩ってあげないと、患者さんがかわいそうです。

施術者のタイプによるというのは、患部に触るのが怖いとか、自分だったら触られたくないという好き嫌いによるものも多いです。

中国の要人の話と同じで、リスクヘッジや色々加味して安全かつ、より優しい刺激で治ったらベストだよね、ということがあるのです。

特に優しい鍼を求めるのは、日本人に多いらしいです☝️

一応私も体験してみましたが、合わなかった。モヤッとして終わり、むしろストレスに感じました。ソフトタッチすぎるヘッドマッサージで頭痛になった時もありました。痛みに対してフワッと手を施すことでむしろ痛くなることが多かったのです。

グラグラしている家を補強しながら使っているようなイメージ。だったら一回壊して建て直した方が安心して眠れるよね、というような。

治療するには患部を診て、触る必要がある

患部というのは良きところで必ず触る必要があると私は考えています。固定を外してまで触る必要はありませんが、血流改善や硬結へのアプローチは患部が一番必要としていることです。

母のように折れそうに細い、体力のない人は何も無理して鍼をする必要はなく、優しいオイルマッサージで患部に近づけば良いのです♫

オイルは面で治療、という違いがあれども、私が大切にしている『近づく治療』は可能です。

近づく治療は単純で玄人ウケしませんが、とても胆力のいる方法です。

できれば問題の故障部位を避けて、優しく心地よい手技であっという間に治せたらいいですけど、それは現実的ではないんじゃないかなぁ、って思うのです。

だから、一緒に治して上で患者さんの協力が必要なのです。

一緒に観察して傷に向き合い、治してコントロールする、それがしろたえの治療です。