低気圧と神経痛

下肢静脈瘤と神経痛

台風が近づいてくると足が痛くなります🌀私は下肢静脈瘤がある(しかも結構ヒドイ)ので、気圧だけではなく食生活や歩きすぎた時、体重が増えた時真っ先に足にくるタイプ。

下肢静脈瘤自体は静脈の目詰まりなので、教科書的にはむくみ〜とかダルさ〜とか、見た目の悪さ〜ですが実際の患者としましては『それは序の口』という感じです。

痺れはありますがそんな不快ではなく、なんと言っても『重くて痛い』というのが辛いです。私は自分で鍼やオイルマッサージできますが、処置できないとさぞかし憂鬱だろうなと思います。

さて、何故こうして台風がボディに影響するのか?というお話。

低気圧は血管と神経に悪さする

年齢とともに体が外部の環境に適応しにくくなるのもありますが、下肢静脈瘤でいうと基本『四六時中、足の栄養状態が悪い』ということに根本的な原因があります。

静脈が詰まっているというのはそういうこと。

人体というのは骨、筋肉、血管、神経がただ順番に無機質に収まっているのではなく、その間に間質液やら脂肪、結合組織などが敷き詰められており、お水でできているのです。体内の水分は飲み水と違って、カリウム、ナトリウムなど色々な物質が含まれています。それらは気圧や気温に影響を受けやすく、さらに神経はカリウム、ナトリウムが起こす電気的な働きがあるので当然反応があるわけです。

ベストコンディションならば気圧や気温にスムーズに適応できますが、下肢静脈瘤のように慢性的に血行不良を起こしている場合、大袈裟な反応が出てきます。おそらく頭痛持ちの方も原理としては同じ。元のコンディションが悪すぎるのです。

神経の弱点として、冷え、低気圧、伸展、圧迫があります。

冬の寒さ、夏の冷房に弱く、台風などの低気圧に敏感に反応。ストレッチした時に神経が伸ばされてしまうと筋肉よりも先に痛み、痺れが出ますし(座位の前屈ストレッチでつま先を伸ばした方が筋肉が伸びる、つま先が上だと先に神経が伸びてストップしてしまう)、正座で足が痺れるのは神経が圧迫されるためです。

そんな、まさに神経質な神経が常に栄養状態悪かったらそりゃ大袈裟な反応しますよね。栄養状態が悪いというのは、結局のところコリもです。静脈瘤だろうと肩凝り、腰痛であろうと故障してる場所は血液循環が悪いです。

神経痛と鍼治療

神経も血液から栄養をもらって生きていますから、痛みとか痺れを起こして『ちょっと今大変なんすけど💦』と持ち主にSOSを出すわけです。そういう神経の痛みに鍼が効く、とよく聞きますが、鍼が効くというより鍼するくらいしか方法がない、と私は思います。

コリやむくみに対しては手技を使ってほぐしたり流したりできますが、神経はそこのところの扱いがちょっと違う。別に凝ってるわけではないし、詰まっているわけでもない。電気信号が過剰に反応している、という表現が一番ピンとくるかと思います。

それを鍼が鎮静させる、と思いたいところですがところがどっこい。鍼は鎮静どころか火に油を注ぐが如く、痛みをMAXまで引き上げます。神経痛の治療はそうなりますし、それが正常な反応です。

ただ、神経痛が引き起こす『広範囲の不快感』からは鍼治療で解放されます。痛みがピンポイントになるからです。全体の不快感よりも痛みの箇所が絞られることで体はラクになる。範囲を狭くしていくことが神経痛に鍼治療をする目的です。

そもそも神経痛は『一回壊してくれ!』と思うレベルの不快感や痛みですから、治療後痛みが増しても納得がいくし、気が済む。晴れ晴れするんですよね🤔だから本物の神経痛を起こしている方は大人の対応ができます。気質が神経質なタイプの方は『鍼灸治療で悪くなった』と言いがちなんです。悪くなってるわけでも、好転反応とやらでもなく、神経のダメージの治療ってこういうものですよ、ということなのですが、基本痛みに強い方、弱い方という性格的なものもありますし、体力のあるなし、神経痛自体の強弱など個人差があります。

神経痛に対する鍼治療は痛みにより強い刺激を加える荒療治的なところがありますから、優しい刺激でお願いしますという方は指圧やお風呂、赤外線、ホットストーンなどで体を温める施術がオススメです☺︎

低気圧ってなんぞや?

最後に、どうして低気圧が影響するかというお話です。人間がお水でできているのはもちろんですが、気圧を考えた時に山を思い浮かべるとわかりやすいです。気圧が低いということは山の上、酸素が薄いとこにおりますよ、というのと同じ。だから眠くなる。酸欠だからです。そして気圧が低いとポテトチップスの袋が膨らむように、人間の体も膨らむわけです。仕組みが複雑な関節は気圧で膨らむとバランスが崩れます。関節以外の場所、前腕や大腿部など真っ直ぐな部分は邪魔するものも少ないのでむくみや詰まりが起こりにくく、影響を受けにくい場所、ということになります。

とりあえず台風を乗り越えよう

なかなか面白い人体の不思議。私は足が痛くなった時はすごく太い鍼で脛側の圧痛という圧痛を刺し、何なら捻って引っこ抜き血を出します。その後のアザや痛みで動きづらさはありますが、これで2日もすれば何もなかったようにスッキリしているんです。お客様には気軽にススメられませんが、山登りで足を酷使していた方がこの鍼治療を好んで受けていましたね。足って2本あるだけに辛さも2倍(涙)全体のかったるさと局所の痛みを比較したら、局所の痛みの方がダントツにラクなんです。

今日は体が辛い方多そうです💦くれぐれも無理のないようご自愛くださいませ。それではまた(^-^)/

気圧のせいだけでなく、糖分の摂りすぎ、体重の増えすぎでも下肢静脈瘤は悪化します。うまく付き合っていけると食生活のコントロールとか、ついでに自己管理もできちゃいます🙌