上手なリハビリのポイントは『わかりやすい説明』

訪問マッサージをやっていた時、こんなおばあちゃんがいました。

入院中足腰が弱ってしまい、退院後コの字型の歩行器がなければ歩けなくなってしまった。入院前のように自宅の中を支えなく歩けるようになりたい。

というオーダーです。訪問マッサージは3か月をめどに、改善されなければ後遺症としてリハビリが延長されますが、この患者さんは『3か月もかけて欲しくない』という希望もありました。

それを聞き、そりゃそうだと思いました。ここから呑気に3か月かけて歩けるように、なんて冗談じゃないです🖐️早く自由に歩きたいし、自分のことは自分でしたいですよね。

私は歩行のスペシャリストではありませんが、歩行のプロセスをお話することができます。コツとも言えるのですが、みなさんリハビリの際、先生任せになっていませんか?

先生が何をやっているのかわからないけど、きっと歩けるようにしてくれているのだろう、と。

これだとメチャクチャ時間がかかります。

私はこのおばあちゃんの歩行を1か月で仕上げたんですけど、大切なのは『とにかくわかりやすい説明』です。意識がハッキリしている方なら尚更、どうなることで歩行器や杖を外すことができるのか?本人が知ることが大事なんです。

まず、コの字型の歩行器が必要なのは『前に支えがなければ倒れる』からです。足の筋肉、股関節云々よりも、前に支えなく、まずその場に立っていられること、足踏みできることが重要なのです💡

コの字型の歩行器

その場で足踏みできない人が前に進めるわけがないのです。

それをまずお伝えし、ベッドサイドで横の支えで立ち上がる練習をしました。最初は危ないので私が前に手を差し伸べることもありますが、これで前のめりにならないように立つ練習をします。

それができたらその場で足踏み開始。

横の支えで足踏みができれば第二関門クリア。回数を増やして、バランスを崩すことがなければコの字型から通常の杖に変えます。

杖で歩けるようになったら、気をつけながら少しずつ杖を外して歩きます。このプロセスもちゃんと説明します。コの字型の歩行器が外せるとはどういう状態なのか?杖を使う意味は何か?わかると今やっているリハビリの意味を患者さんが理解できます。

転倒には気をつけなければいけませんから、常に足首やふくらはぎのトレーニングをやって筋力もつけていきます。

これで患者さんが『ありがとう、もう歩けるので大丈夫です』となったらリハビリは終了です☺︎

これがリハビリ完了のあるべき姿。なんだかわからないけどセンセイが毎日15分くらい来て、何かを施して帰るだけでは患者さんは『何故改善したのか?』わかりません。

歪みが、骨盤が、筋膜が、ではなくもっともっと単純で明確な答えを患者さんは求めています。

通院しても何も変わらない、改善した気がしない原因は『説明不足』です。担当の先生がキチンと説明してくれているか?厳しくチェックしてみてくださいね!体の持ち主はご自身ですから👍✨