Q:O脚やX脚は施術に通えば治りますか?

A:痛みの処置をし、膝の使い方を覚えることで改善します。通うだけでは治りません。

O脚の施術

O脚はおばあちゃんによく見られるガニ股のフォルムです。若い方にはあまり見られません。変形性膝関節症を伴っていることが多く痛みも強め。

最終的にどうにもならなかったら人工関節置換術という手術適応になりますが、人工関節も消耗品ですので年齢と痛みの度合いに応じて、ギリギリまで保存療法が適応されます。

手術以外の方法は全て『保存療法』と呼ばれますが『まだ手術まで至っていないので保存療法をすれば治る』というわけではありません。

治るか治らないかは人によります。膝は使い方を工夫すれば結構長持ちするのですが、体重増加や加齢による関節軟骨、半月板の劣化なども関連します。クッション機能が衰えてしまえば、骨同士がぶつかって炎症を起こします。この『炎症』を起こさないように、周りの筋肉を鍛えたりアライメントを調整しておく必要があります☝️

私がO脚へのアプローチをする時は関節モビリを使います。

斜めってる部分が真っ直ぐになるよう、関節を少し動かすという手技。あくまで、仰臥位で脱力している状態での真っ直ぐですので、立ち上がればOの字に戻っていますが。

それでも、Oの字にクセのついているものを一時的に真っ直ぐにするというのは大事です。

大自然の岩の侵食のように、長い年月と圧力により骨や軟部組織は形を変えていきますから、ちょいちょいフラットに戻しておくのはアリです。

O脚さんは痛みが強いですから、真っ直ぐになって然るべき筋肉がついたり、体重が減ったりすると痛みがなくなることがあります。そうすると、体が『痛みのない角度』を学ぶので、末長くお付き合いしていくことができます。

痛みが強い部分にはお灸、硬結には指圧(主に外側支帯と外側広筋)&モビリ、歩行訓練と筋トレが改善のためのメニューになります。

X脚の施術

こちらは、膝自体に痛みを訴えるよりも腰が痛い人が多いです、何故か。

不自然なアライメントなので負担がかかるのでしょう🤔

O脚の逆だから同じことをするのか?と言えば、X脚はちょっと違って、手技やモビリではどうにもならないかなぁ、と思っています。

上から自分の足を見て、つま先と膝小僧が同じ方向を向いているか?チェックしまして、とりあえず気づきを与える。

そこから日常生活で角度に気をつけて、使ってもらって改善するか否かってところです。何故ちょっと難しいのかと言えば、O脚さんは膝より上の方から向きがおかしいのに対し、X脚さんは膝から下の角度がおかしいからです。

体の歪みって、大きく歪んでいるところの方が修正しやすいんです。

問題はこういう、小さな範囲で作られている歪み。O脚のように股関節や内転筋も一緒に修正に加わってくれると助かるのですが、膝から下だと膝関節だけ頑張ってもらう感じになります。膝関節だけ頑張る、というのは難易度高め。どこに力入れていいのか、元々膝関節に意識ないですから覚えにくいのです。

そこで💡インソールの出番。

おそらくX脚は母趾丘に体重が乗っているので、靴の中敷きで指全体に体重が乗るようにするという。足裏から改善です。

小さな歪みですから、小さなアプローチでおそらく改善します。テーピングでもいいですけど現実的ではないですね、足裏のテーピングは結構不便なので。

ちなみに、X脚だとしゃがみ辛いんです。そのままの角度だと膝が当たってしまうので、強引にガニ股になります。ガニ股でしゃがむことで骨盤が倒れるため、腹筋や臀筋を上手に使えず、結果、腰を痛めてしまいます。

スクワットのように膝が前を向いたまま、お尻を突き出してしゃがむのが理想的。

私も膝を故障してる一人

長年、格闘技をやっているため両膝は何回も怪我しました。一時期はパンパンに腫れて引きずっていたほど。後十字靭帯、内側側副靱帯あたりがかなり脆くなっているので色々工夫して使っています。

もう、終わりなんじゃないか🌀と思っていた頃、茅ヶ崎に友人がジムをオープンしたのでそこに通い、筋トレとキックボクシングの練習をさせてもらいました。

膝が良くなったのは、特にキックボクシングでの体験からです。

キックは後ろ体重だとできないので、私は前体重の練習をしました。この時『膝の痛みの原因は、踵に重心がかかり過ぎていたことだ』と気づき、即修正したんです。

それからあの当時の膝痛とは皆無。言わなきゃわからないくらい支障ありません。

苦手な動きはあります。怪我した事実が消えるわけではないので、タックルで膝の皿を床にぶつける動作は未だに無理です、痛くて。

靭帯を痛めているのでジョイントが甘い膝、ということ。固定力イマイチなんですね💦

足のアライメント不良を改善したい方、よくわからん整体で骨盤矯正などやっても意味ないです。気づきと筋トレ、角度、これを意識すれば上手に膝と付き合っていけますのでぜひ参考にしてみてください。

インスタでは、股の間に大きな隙間ができてしまう、O脚ともX脚とも違うアライメントとのお話を書いています。こちらもぜひご覧ください☺︎

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