肥満について考える

肥満について考える

コロナが流行り出してから『基礎疾患』という言葉がメジャーになりました。基礎疾患は主に生活習慣病にあたり、薬で症状を緩和できるものの完治することはないものを言います。

コロナの定義でいう基礎疾患には肥満も入っていますが、肥満は自分で改善できるため本当の意味では疾患ではありません。

病気と老化、病気と状態をごっちゃにしがちの日本。

メディアが健康について煽る商法を覚えてしまったがために、コロナ以前も『左肩が痛いのは心臓の疾患が隠れている…!』などと前後の経過もなく安易に結びつけ、人々を脅かせてきました。その脅しが効きすぎているので全てが病気扱い。だから病院と製薬会社は大儲けです。

話は戻りまして✋肥満は状態であって病気ではないんです。太っているだけでは特に何も起こらず、本人に不都合が多いだけ。だから、太っていても絶好調の人もいれば太っていることで絶不調の人もいる。病気だったらこんなまばらな結果は出ないのです。

ただし、肥満という状態は危険な橋を渡っています。

脂肪が悪さする

肥満細胞という細胞が結合組織などにはいるのですが、これは私達の言う肥満と別です。免疫系を担当しており、膨れている様が肥満細胞の名前の由来となっています。悪さをするのは脂肪です。脂肪細胞は蓄積されていくと大きな塊となりセルライトと呼ばれます。セルライトまでいくとそう簡単には除去できなくなります。正月太りなど、一過性に太ってもすぐ痩せられるのは蓄えた脂肪がセルライトまでいっていないからだと考えられます。

脂肪も生きているため血管から栄養を必要とします。脂肪が多くなってくるとそこにもびっしり毛細血管が張り巡らされるため、血液の供給量が増し他が疎かになります。ちなみに新陳代謝は真っ先に後回しになります。太っていると心臓に負担がかかるのは、痩せている人に比べて血液の供給量が増大しているからだと考えられます。また時々、脂肪除去手術で亡くなる方がいる、というのは脂肪の間にある血管が傷つき大量出血するからだそうです☝️

脂肪が増えた分、血液量と血圧が増し、負荷に耐えうる体になればいいですけど🤔そう上手くはいきません。

脂肪は血管を必要としてそこに留まり、さらにホルモンも分泌します。レプチンというホルモンは高血圧にも関わっており、ここにも心臓に負担をかける原因が潜んでいます。

内臓脂肪、皮下脂肪というのは有名ですが、内臓脂肪となると腸にも張り付き、そこでホルモンを分泌するわけです。栄養を吸収する臓器の側で悪さをする脂肪がこびりついていたら、体調がよろしいわけがありません。皮下脂肪は表面に留まっていますから取れにくい代わりに悪さしにくい。ですから、元気で太っている人は皮下脂肪型だと言えます。

内臓に負担をかけている

肥満という時点でハンデを背負っているわけですが、それを自己管理がなっていないといって太っている人をバカにしてはいけません。オリンピックの開会式に関わるはずだったどこだかのオヤジの演出は非常に不愉快でした。実際太っていても痩せていてもいいのです。本人がそれで心地よく過ごしているなら。それに対してマウントを取るのは間違っています。

ですから、逆に太っている本人も『病気ではない』という認識でいなければいけません。あくまで自分でどうにでもなる現象だと、他人は関係ない、と思わないといけません。ボディポジティブってこういうことだと思うのです。

脂肪細胞自体、とても邪魔な存在ではあります。ある程度は必要なのですが、過度になってくると負担以外の何者でもありません。先程、代謝は後回しという話をしましたが、爪や髪、肌がキレイなのは末端まで栄養が行き届き、代謝が行われる余裕がある時に達成されるものです。本来、髪や爪がキレイであることは命に直接関わりませんから💦内臓の負担が増大してくると速攻で後回しになります。肌や髪はそういった意味で健康のバロメーターといえます。ですから皮膚症状が現れてきたら、その皮膚を塗り薬で何とかするより食生活を初めとする生活習慣の改善、運動不足の解消などをした方が結果的に早いということになります。

ダイエットとマッサージ

肥満解消にエステに通う方は多いかと思います。その場合、インディバ、ハイパーナイフなどの機材使った施術が主流となります。これらの機材のコンセプトが『脂肪燃焼効果』を期待するもの。実際には脂肪は燃焼していないかと思います。熱、温感を皮膚表面から体内の脂肪に伝えたところで消えてなくなるほど甘くありません。お肉のコーナーにある牛脂やラードを思い浮かべていただきたいのですが、それらが溶けるのってフライパンの上で直火で熱した時ですよね?真夏の炎天下でも溶けるとは思いますが、直に体温を超える温度を浴びせた時にナンボのものです。しかも、その場に放置すればまた固まりますよね。溶けたところでなくなるわけではないのです。野菜と一緒に調理することで野菜に染み込み、食べられることでフライパン上に脂肪はいなくなる。その場からいなくするには溶けさせて、何かにくっつけて運ぶくらいでしょうか。だったら、それはおそらく運動という負荷を加えるしかなさそうです。

脂肪は体のエネルギーです。使われなかった分が蓄積されるわけですから使えば良い。筋肉を使えば熱が発生し、体温が上がる。エネルギー源をどんどん燃やして使うことが脂肪には一番効きます。つまり、エステの施術を受けている最中のように横たわってリラックスしている状態では行われる事はないということ。

マッサージの類は運動と組み合わせると効果絶大です。エステで施術後にクビレができるのは浮腫みが取れただけのこと。大汗をかいたから脂肪が燃えたのではなく、水分が一時的に外に移動しただけにすぎません。でも運動をした後にマッサージすれば乳酸が素早く回収され、疲労回復、怪我の回復速度が早まりますし、運動前に行えば脂肪燃焼に効率の良い体でスタートできます。

何事も過ぎたるは、なお及ばざるが如し

過剰に蓄えられた脂肪を追い出すのは長期戦になります。ボディポジティブが一番ですから、そんなにビジュアルに気を取られる事なく伸び伸びとおおらかに生活するのが一番。ただ、どこかに不調が出てきた時には満を持して肥満に対して処置するべきかと思うのです。

マッサージと運動の組み合わせでも、ササッと効果が出るのはちょい太っている人。もしくは直近で太ってしまった人。お肉が基本のフォルムを越えてくっついているような方は、かなりの時間がかかる事を覚悟しなければなりません。肩甲骨や骨盤の骨がどこにあるかわからないくらい覆われていると難しくなります。過度に脂肪がつきすぎる前に生活習慣のバランスを取り、お手入れをしてあげるのが良いかと思います☺︎大切なのは太り過ぎないこと、行き過ぎたら何をやっても、何もやってないが如く効果が出ない、ということを肝に命じておきましょう。

コロナ禍で免疫力アップが注目されています。ワクチンや薬など化学の力を借りるほかにも、今の自分にできることを見直してみましょう🙌

それではまた(^-^)/

太っていることで自分に都合の悪いことが多かったら、ダイエットを始めましょう。必ず体がメッセージを発しているはずです💡