職業別首肩コリの原因と解消法

今ちょうど頭痛&首肩コリの方の相談に乗っているところ(オンラインで)なので、今日は職業別首肩コリの原因と解消法のご紹介です。同じ症状でも原因はそれぞれ違うので見てみましょう。

デスクワーク

原因:デスクワークの方の凝りの原因は、顔が前に出すぎていることによるものです。よく『ストレートネック』という言葉を聞くかと思いますが、クレーン車のように前に向かって真っ直ぐに生えてしまっている首のことを言います。顔が前に出すぎたためにこうなってしまっているのですが、ストレートネックは病気ではないのでこういう形状の首でも肩が凝らない人もいます。

ストレートネックでは重たい頭を首のみで支えている状況。頚椎の7番目(肩との付け根)を境に前に出るフォルムになり、本来負担を分散させる役目の胸椎(肩甲骨の間の背骨)は連動していません。また、キーボードやマウスを叩くために手の甲が上を向き続けているので巻き肩となって、それに合わせて猫背になります。この姿勢はパソコンをするには都合が良いですが、他の動きに対応しにくくなります。

解消法:パソコンの画面を目線の高さに合わせましょう。ノート型はデスクトップより首が下がるので特に良くないです。休憩時間には手のひらを上に向けて巻き肩のクセをなくします。肩甲骨を全力で真ん中に寄せて脱力の繰り返しと、大胸筋のストレッチをしてあげてください。仕上げに後頭部に両手を当てて組み前方向に力を入れ、後頭部はそれに抵抗するように押し返します(顎は上げないように注意)。これも全力と脱力を何回か繰り返します。頚椎の7番の負担を軽くする首の筋トレです。コツは全力と脱力。このくらいかな?ではなく、自分なりの全力を出してキツくなったら脱力します。

美容師、トリマー

原因:両肘が常に浮いているため首と肩への負担が大きい体勢です。その上、両足が揃っているので背筋にも負担がかかります。大きな動きがほとんどなく、一日中この体勢で細かい作業をしているので腰から上がパンパンに張ります。接客業の方は基本的に背筋が強く、続けることで年を取っても背中が丸くなりにくいというメリットがあります。緊張感と立ち仕事という点で、日常的に背筋の強化はされています。

解消法:ハサミを持っている姿勢は手の甲が上を向いており巻き肩の傾向にあるのでデスクワークの方と同じく定期的に手のひらを上に向けてあげると良いです。肩の負担を少なくするためには腕をなるべく体側につける(脇を締める体勢)と良いのですがそれはほとんど不可能だと思うので、上向きで眠る際に前腕の下にクッションを入れてみてください。前腕を支えてあげると肩の負担は減らせます。美容師さんはよく膝の上にクッションを乗せてくれますが、本を読む際にあのように前腕を乗せるところがあると肩に重さがかからなくなるので、それと同じ要領です。背筋に対してはストレッチポールなどを使って自重で胸を開いてあげると良いです。もしくはマッサージに定期的に通って解すのが効果的。

背筋の一番上にある筋肉は肩凝りでよくさすっている場所にあり(リュックの紐がかかる場所)、それは肩ではなく僧帽筋という背中の筋肉です。よって肩の部分だけ単独で解しても、背中の筋肉が硬いのであまり解決策とはなりません。

他にも肩凝りを訴える職業はありますが、座っている人と立っている人では原因が変わってきますのでどちらに当てはまるか分析してみると良いかと思います。デスクワークは頭寄りの肩凝り、美容師さんは背中寄りの肩凝り、そういう感じです。どちらもそのままにしておくと辛くなる一方なので適宜ケアしてあげることが大切。

筋肉は柔軟性があることで重力に逆らいながら体重を支えることができます。ガチガチに固まっていると、硬さで支えることはできても血流が滞っているのでダメージにしかなりません。筋肉に柔軟性があるとその体勢でも辛くなくなります。マッサージなどでボディケアした後はぜひそこに注目して欲しいと思います。『いつもより疲れない、辛くない』時は治ったというよりあるべき姿に戻ったということです。常に柔軟性のある筋肉にしておくとベストな状態をキープできます。

それでは今日はここまで٩(ˊᗜˋ*)وそれではみなさま今日も1日ご安全に!

〜リラクゼーションと鍼灸あん摩マッサージの家〜しろたえ 施術の流れも症状に合わせています☆