格安、無資格マッサージの危険性
みんな、サロンを探している
Googleの解析によると以前に書いた『怪しい整体院』のブログがたくさんの人に読まれています。きっと海ほど山ほどあるサロンを検索するにあたり、どこへ行ったらいいのかわからない民が思わず検索しがちなタイトルだったのでしょう。
整体師は結構な確率で逮捕されているんですよ、今も昔も。私の知り合いも逮捕されましたしね。
足裏リフレクソロジーで勤めていた会社もしょっちゅう事故を起こしていて訴えられていましたし、施術の内容でも関係ないところでも捕まるようなことをしているんですね。
今回はさらに少し掘り下げて、サロン選びの予備知識を深めていただければと思います。
3900円は安すぎる
まずボディケアの金額の相場は10分1000円です。ですから30分なら3000円、1時間6000円が適正価格。それに加えて、オイルマッサージならオイル代、セラピストの人件費、今でしたら電気代も高騰していますからそういうのも加味して料金に上乗せされます。
いつの頃からか、破格の60分3900円なるものが現れました。これが格安マッサージです。
格安マッサージをやるのは無資格だったり、民間資格のサロンが多いと思います。接骨院は保険請求があるので300円のお会計であっても負担割合に応じて保険組合から残りの金額が振り込まれます。
60分3900円、何故こんな夢のような金額で受けられるかといえば、こういうものの裏には人件費を限界まで下げたり、タオルのクリーニングを爆安価格で業者に依頼していたり、オイルなどを格安で仕入れていたりして、ありとあらゆるところでお金をかけないようにしている背景があるのです。
それを節約といってしまえばそれまでなんですけど、削ってはならぬところも普通に削っているから私は引いているんです。
企業努力というより、見えないからいいと思っている感じ。
『安い』という危険性
タオルがどんな洗われ方をしているか?お客様はもちろんセラピストもわかりません。ただ、戻ってきたタオルが臭かったり、いつもと素材が違うことは度々ありました。ということは、まずちゃんと洗われていないし、どこのサロンで使ったかわからないタオルである可能性が高いのです。
とはいえ、サロンが薄暗ければお客様はまず気づきません。安いってそういうことなのです。私はプロフィールには載せていませんが色んな所で単発で働いたことがあります。こういう『これはないだろ』という衛生管理のサロンがたくさんありました。
さらには勤めていなくても、通りすがりでも気づくことがあります。
薄暗いベランダの室外機の後ろにタオルを干しているサロンもありました。まさかこのタオルを顔に敷くのではあるまいな…と出勤途中に眺めたこともあります。
技術云々、資格云々を抜きにしても、安く提供できるということは全てがお安いということです。
トイレットペーパーがシングルくらいだったらかわいいものです。せめて使っているオイルとかタオル、ベッドのお手入れくらいは死守して欲しいと切に願います。
スタッフが誇りや愛情を持って働いているか?
キチンと定休日を作って一年に一度は大掃除すべきだし、スタッフにはサロンを掃除する余裕、気持ちを持っていて欲しい。でも、これだって薄給ではやらないでしょう。
お仕事に誇りを持っていたらこの金額で60分もやりたくないし、会社やサロンに愛情など湧きません。『そこそこ正規の金額なのにこれだけ?』という技術に乏しいサロンもあるかと思いますが、技術への不満はガンガンぶつけてください。そこでの戦いは無駄になりません。
ただ、3900円のサロンに求めるのは意味がありません。そこには削るだけ削った燃えカスしか残っていないからです。
結局、100均と同じなのです。100均に高いクオリティを求めるのは間違っています。どこで作った、どういう素材の物か?そこを捨てて『安い』という一点を突き詰めたのが100均たる所以です。
ボディケアにおける『安い』という一点は、知れば知るほど危険がいっぱいです。格安マッサージを利用する際にはタオルが汚くても、オイルが劣化してても気にしない覚悟を持って臨まれるのがベストと言えます。