年を取ってからの怪我
母の圧迫骨折からちょうど3か月が経過しました🙌今では布団の上げ下ろしが可能に。再発を防ぐためには徐々に負荷(重さ)を上げていくことが大切になるのですが、原因となった18ℓの灯油タンクを目印に『身の丈に合った負荷の選択』を今後はしていくことになります。これが自然な生き方だと私は思います。
高齢になってくれば足腰が弱り、食も細くなることは自然であり当たり前です。そして、それに合わせた生活を送ることは負けではありません。健康、健康寿命、アンチエイジングにフォーカスすると今回母の起こした事故(骨折)は『こんなことはあってはならぬ!今すぐリハビリを開始し、ホネを強化し、薬を飲むのだ!』という世界の入口が開いたことになります。この世界の入口はもちろん私のいる鍼灸マッサージ業界、整形外科を初めとする医療業界です。こういうことを境に高齢者は医療にのめり込むのかな、と思います。
『脅し』と『安心』はセットで売ることが商売のコツといいます。
母に今後起こるさらなる骨折の不安に対して脅し、代わりにリハビリ、薬という安心を与え、お互いwin-winとなるのです。私はどうかと思いますが。実際こういう時は、上手くコントロールしているパターンを見るといいのです。例えば、周りで同じような病を経験した人。この方はその後どうしているのか?病院に通い、薬を飲んで痛みが止まっているのか?結局、ちゃんと良くなっているのか?この振り返りが大切です。
接骨院通い、マッサージ通いも同じです。ちゃんと良くなっているか感じ取ってもらい、変わらないのなら方向が違いましたね、とお互い思った方がいい。
マッサージは滞った血流を改善させること、固まった筋肉を柔らかくすることには長けていますが、炎症とウイルスはお手上げです。骨折の初期は傷の修復に炎症が必ず起こり、必ず痛みのピークがやってきますが、この間マッサージや整体の出番はありません。まず、受ける体勢が取れません。ここはしばし痛み止めなどの薬の出番です。
炎症が治まると、次は筋肉がガチッと固まってくるのでここでマッサージを入れると再発の予防と機能の改善が見込まれます。オイルマッサージと鍼は炎症の広がりを最小限に抑えることはできますが、炎症による痛みの軽減はできません。
母にはそういった回復のプロセスを説明しました。
負荷は徐々に上げていくこと、ほどほどに運動(家事、買い物)を取り入れること、楽になるようならストレッチを入れること、などです。患者さんが認知症でない限り話せばわかります。骨折が治癒したところでまた18ℓのポリタンクを持ち上げられると考えられては困るのです。それは『もう今後この骨折のせいで人生が終わり』というわけではなく、何歳であろうと自分の筋骨が耐えられない負荷がかかれば体は壊れる。それを怪我といい、怪我したところが何事もなかったかのように治るのは、若いか小さな怪我だったかのどちらかなのです。また、繰り返し同じところを怪我したり再発するというのは大元の原因を解決していないからなのです。
骨折の場合なら体の使い方を見直すべきです。
何故骨折したのか?痛みがおさまり通常に戻り始めたら考えましょう。腰椎圧迫骨折だったならば、腕の力が弱すぎるのかもしれません。だからダイレクトに腰に重さがかかってしまった。少し腕の力をつけてもいいし、腕の力に見合った負荷を考える、でもよし。そうしてコントロールすることが大切なのです。
また、大切なのは大袈裟に考えないこと。過度に怯えないことです。年を取ったらガタがくるのは当たり前。それを若い時、若い人と比べて悲観するのは学習しなさすぎなのです。
年を取るということは知恵があるということ。賢く年を取り、慌てず騒がずスマートに生きていきたいものですね。
コロナ禍のついでに、年を取ることについて考えてもいいかもしれません。それではまた🙌
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