なんで怪しい整体院行くかな
ちょいちょい巷の整体師が捕まっているようです。シチュエーションとしては男性セラピストと女性客。まぁ、とても危険な組み合わせだと、考えただけでわかりますね。
ボディケアのトラブル
この組み合わせ、男性セラピストに非がなく女性客が美人局の場合も多々あり、総じて『オイルマッサージや個人で行うボディケアはハードルが高い』ということなんです。
特に男性セラピスト、施術者は相当意識しないと、国家資格があろうとなかろうと、相手方が不快と感じた時点でアウト。免許剥奪です。
私が以前働いていた整骨院では、電気の流れる手袋をつけて中臀筋を緩めることがしばしばありました。電気を通すために手袋を濡らさなければならず、そのままだと服が濡れてしまうので、ビニールのシートをお尻と下着の間にかまさなければなりません。
そのシートを挟む時、男性施術者はとても気を使うと言っていました。
恐る恐る、そっと挟んでも気持ち悪いし、ガバッ!と服を捲っても不快感を与えてしまいます。教えてくれた先輩は私のやり方を見て『いいなぁ、そんな風にできて。僕たちはもっと気をつけなきゃいけないんですよ…』と言っていました。
男性施術者の苦悩と同じく、女性施術者にも苦悩があって、私が昔働いていた川崎のリラクゼーションサロンはとても危険でした。立地が既に危険なんですけど、ボロボロのアパートの一室で『男性の一人客OK』だったんです。
せめてスタッフ2名置いてくれたら安全なものの、人件費削減で夜の10時まで普通に一人です。これはお客さんではなく、こちら側にも非があるなと思いました。自ら危険なシチュエーションを用意しておいてお客さんを責める意味がわからない、と。
無資格=無法地帯
私は接骨院上がりで唯一の国家資格者でした。無資格の世界がこんな危険だと思っていない、まだ純粋な頃。オールハンドでマッサージの技術を養うには無資格マッサージの世界しかなかったのです。今もそうかもしれませんが、国家資格を持っているマッサージ師ほど、あまりロングコースのオイルマッサージやりたがらないんです。何故なら疲れるから。
治療ならば部分でいいし、専門的な知識を使って施術できますが、ただひたすら長いオイルマッサージはちょっと退屈でその割に体力を奪われる。無資格者はこの辺、ご奉仕の精神というか、スピリチュアルな要素を持ってる方が多いので与えたがりなんです。
私は川崎の時から格闘技を習っていましたが、それでも危険な目に遭いました。
格闘技のスパーだったら相手は敵だからいいですけど、仕事の場合相手はお客。怪しくない人が大半の中、敵かもしれないお客さんを見極めるのは至難の業でした。
気が強いので最悪の事態までは至っていませんが、それでも自尊心が傷つきましたね。その人が帰った後、呆然するんです。私はこんなことするために500万もかけて資格を取ったわけじゃないのに…と。でも、これもとても大事な経験になりました。
開業する時、オイルマッサージをメニューに入れたかったので、クリアしなければならない課題です。こういう恐怖が潜んでいて、どういう対処法があるのか?知るべきなんですね。
川崎の店では男性一人の場合、身分証の提示&コピー、同意書、そして監視カメラがありました。
抑止力はあったと思いますが『ここまでして受ける必要なくない?』と思いました。怪しくないお客さんが大半なのに、これでは来た時点で変質者扱いのような。仕方ないのでしょうけど、ここまでしてやらんでもいい、客も私も、という結論に達しました。
この経験なしで開業していたら私の防御力が低すぎて何か起こっていたでしょうね。
女性施術者がオイルマッサージをやるにあたり、男性客には注意しなければならないのですが、男性施術者がオイルマッサージをすることにも警戒して欲しいです。一応『海外では男性セラピストは当たり前』という謳い文句があり事実ではありますが、それが安心材料にはなりません。
さらに時々『男性セラピストの施術により女性ホルモンが活性化する』とも書かれていますが、これもまた気持ち悪い話。好きでもない、どこぞの他人のマッサージでホルモンが活性化してたまるかよ、と強い気持ちを持っていただきたいですね。
不思議なのは、そんな男性セラピストの開業する個人宅へ一人で行ってしまう女性客が結構いる、ということ。この組み合わせ、一番ハードル高いです。集客も難しいと思うのですがどうやって信じ込ませているのですかね。
自分のカンは大体当たります
ゴッドハンドにぜひ改善してもらいたい、と思っていたら、盲目的になってしまうのか。セラピスト側が自信に満ち溢れていたら釣られてしまうのかもしれません。
服の上からのマッサージならまだしも、オイルマッサージは素肌です、特に気をつけましょう。
そんなにオイルマッサージしたいなら男性セラピスト×男性客で勝手にやってくれ、と思うのですが、友人に聞いてみたら、それは受ける側が嫌なんだそうですよ。だからニーズがない。
体に触れるというのはやはり大きな意味がある。そもそも、この人に触られたくないと思われたら仕事になりませんし。双方が安心して受けられるように、信頼関係を一瞬で築かなければなりません。そういう天性のものも必要ですね。
ボディケアは特に、お互いの性別を意識し、自覚していきたいものです。性善説はいりません、自分の体に触れる相手は男なのか?女なのか?もう、そこからでいいです。おかしいな、と思ったら我慢せず理由をつけて何としてもその場から立ち去ること、お金は払ってとりあえず逃げましょう。後で取り返す気持ちで。そして後日、必ず誰かに相談です。
口コミナンバーワン、とか予約の取れないサロンなどなど、何やら凄そうな文言を信じすぎは禁物です。