草むしりの体勢で起こる腰痛
お店オープンから3ヶ月が経ちました☺︎今しみじみと、床のクッションフロアを自分で貼るなんて、あの時じゃなければできなかったなぁと思います。ほとんど勢いと気合いです。次回の貼り替えは絶対にプロにお任せしよう、そう心に決めておる次第です。
クッションフロアは丸2日かかりました。丸2日草むしりの体勢です。マッサージ師の私は基本中腰の立ち姿勢、しゃがみ込んでもの作りをすることは何十年ぶりのことでした。
結論から言うと全くニュータイプの腰痛を経験することになりました。これはきっと、常日頃この体勢でお仕事されている職人さんはさぞかし辛いだろう、と身をもって知ることとなりました。
しゃがむという体勢を分析すると、まずヒラメ筋の硬い人はできません。ふくらはぎには腓腹筋とヒラメ筋がありますが腓腹筋は足関節と膝関節をまたいでおり、ストレッチをする時は両方の関節が伸びていないと効きません。ヒラメ筋は膝関節をまたいでおらず足関節のみ。ですから単独で伸ばす時は、踵つけてしゃがんだ状態で前に体重をかけるとストレッチできます。
ヒラメ筋が硬い人はこの『踵をつけてしゃがむ動作』ができず、踵が浮く形になります。腓腹筋がかろうじて柔らかくてもその下にあるヒラメ筋が硬いと踵をついたしゃがみ込みができない、ということです。両方硬くてももちろんできませんが主に影響を与えてくるのがヒラメ筋ということになります。
ヒラメがどうであろうと、フロアマットを敷くためには頑張ってしゃがまなければなりません。私はペタッとついてしまうのでそこに苦しみは感じないのですが、次の苦しみが待っています。次というのは腰です。
しゃがむという体勢の時、腰は思いっきりストレッチされています。
どこにストレッチがかかっているかというと、仙骨や仙腸関節にくっついている強靭な腱の束です。普段この部分は上半身を起こす(伸ばす)ための土台。脊柱起立筋を初めとする背骨を立てるための筋肉が腱となって付着しています。また腰椎と仙骨のジョイント部分であり、ここを土台として一つ一つの椎骨が積み重なり、最後に頭が乗っかっています。
しゃがみ込みで丸くなっている腰はこの部分が思いっきり伸ばされている状態なのです。
この辺はイマジネーションを働かせるとわかるのですが、丸いままの背中を支えるのもまた筋肉の役割。本来、姿勢は骨で支えられると効率が良いのです。姿勢が良い方というのは筋肉の負担を最小限に、骨で上手に姿勢をキープしています。例えば、正座の姿勢ですが、これは膝にはダメージが大きくても実は一番腰に優しいのです。
正座の腰は骨盤の角度もよく腰が真っ直ぐになるため重心の位置が安定しています。骨で支える、ということは重心がど真ん中にあるということだと思ってください☝️
草むしりの体勢は重い頭が正しい重心のだいぶ前にいきますから、それで倒れないということは脊柱起立筋などの筋肉が相当頑張っているということです。
しかも、その土台の腰は伸ばされてしまっているので力を発揮しにくくなっています。伸ばされている腰椎の5番、仙骨、仙腸関節、この辺りのジョイントは通常強固であって欲しいところ。緩いとどんな体勢でも痛い、辛い腰痛に悩まされます。仕事柄、こんな体勢が多い方はこまめに立ち上がるなどして伸びっぱなしならないよう気をつけてください。
私は床の貼り替えで、腰に鉄板が入ったような感覚を覚えました。
立っても座っても重い腰。腰痛の患者さんが言う『腰が重い』という感覚はこういうことだったのか!と知ることができました。これならば指圧やマッサージで張りを取ってあげると回復が早まりますし、原因となる動作や仕事をお休みすれば自然治癒します。
筋疲労の類であり、怪我ではないので良きところでお手入れしてあげましょう☺︎DIYもなかなかの運動。今日はそんなお話でした。それではまた👍