マッサージで代謝は上がる?

夏はボディケア業界の繁忙期。ダイエットコースで高額回数券がバンバン売れた時代がありました。それも今は昔。

この暑さでは海に行ってももって2時間。

薄着が、水着が、と夏目指してダイエットに励む時代は終わったのです。コロナ禍前から徐々にこの傾向。夏に出会いを求めて活発に活動することができなくなった現れですね。痩せたい、キレイになりたい、引き締めたい、それらが原動力になるのは出会いがあるからだと思うんですよ。

私も昔、高額回数券のローンを組んで失敗した経験があります。アーユルヴェーダのエステだったのですが、2回目からアーユルヴェーダでも何でもないことに気づきましたね。

痩身と呼ばれるダイエットに特化したマッサージは、代謝を上げて脂肪燃焼を促す目的があります。今は違法ギリギリですがビフォーアフターでウエスト細くなったでしょ?と紹介しているアレです。これは脂肪が燃焼して痩せた結果なのか?といえばそうではありません、残念ながら。

マッサージと温熱マシンなどで汗出しした結果、水が内から外へ移動しただけなんです。

女性は水分の影響を受けやすいのでオイルマッサージの効果が出やすい。温めて、発汗効果のあるオイルやら機材やら使用すれば汗の一つも出るでしょう。これで出なかったらその人は本当に「代謝が悪い」ということです。コンディションが悪い時は何やっても汗は出にくいです。

自力で流せない浮腫み、老廃物を他力で流すというのがオイルマッサージの目的。それをキッカケに、自分の力で回して回して!ということなので、その人の持つ「代謝力」を上げるとこまでいっていないのです。だからマッサージ後も代謝の悪い人は引き続き代謝は悪いまま。

回数券を持ってたとて、代謝が上がる保証はありません。都度、私の内に潜む水分が外へ移動しているだけのこと。水分を摂ればその日のうちに元通りです。

私はなんちゃってアーユルヴェーダを受けている間思ったのです。『こんなラクして痩せたら世話ない』と。横になってリラックスしてるだけで痩せるほど世の中は甘くない。この状態に至るまで私は日々無努力と怠慢を繰り返して、反省もしなかったのだ。むしろこんなことしている場合ではない、早くここから出て動け、と言いたい気分。

理論的にはリラックスモードの方が代謝は上がるっちゃ上がります。

代謝って命に関わるほどの事ではないから、緊急事態では後回しになります。怪我したり病気になった時、代謝など後回しでまずは自然治癒する機能が働くのです。髪の毛や爪が健康のバロメーターになるというのはそういうことです。こちらも命に関わりないですから、ストレスや栄養失調ですぐ後回しになります。髪や爪のツヤ、色が悪くなってきたらまず疲れ取らなきゃな、と思ってくださいね。

でも結局、リラックスもモードでは代謝が上がってスリム化するところまでいきません。副交感神経優位だと燃焼モードにならないので逆に太りやすくなります。セオリーと違うのですが、結局ラクして理想の体型をゲットすることは不可能なのです。

ではマッサージは無意味かといえば、そうではありません。

先程言ったように『自力でできなくなった部分を他力で補助する』ことになるので体の疲れを取る効果が期待できます。疲れが溜まる前に、、と言って回数券を促すサロンもありますが、自力で流さず他力で流しているから定期的に来て浮腫みを取る必要があるだけ。本気で体質改善したいなら運動と食生活、生活全般の見直しは必須です。それにプラスαして、良きタイミングでマッサージを入れてあげることが一番効果的な利用法です。

疲れが溜まる→代謝が落ちる→太る、という構図は間違ってはいないので、疲れを取るためにマッサージを利用することは正しいですが、運動不足と食べ過ぎ、飲み過ぎという履歴を抹消できるわけではないのでそこはお気をつけください。

ちなみに私は抹消しようとした結果がなんちゃってアーユルヴェーダの回数券購入です。本当に何も意味なかったなぁ〜。あの頃はまだ鍼灸マッサージ師の免許もなく、若くて無知だったということにしておきましょ_φ(・_・