良質なお客様が作っていく良のループ

最近つくづく『しろたえはお客様の質が良い』と感じるのです。色々なサロンで働いた経験から本気でそう思う。

高単価で回数券がよく売れる、とかそういうことではなく(そもそも回数券などない)、お客様が『とても礼儀正しい方ばかり』なんです。

5〜10分の遅刻は想定内なのに必ず連絡をくれますし、そのくらいの遅れでも謝まるのです。施術後の反応も正直に教えてくださるし、身近な方を紹介してくださいます。

クーポンやキャンペーン、紹介割もしないのに定価で通ってくださるし、出来るだけ安価で済まそうという意思が感じられないのです。極力安価で、なんなら無料でマッサージを受けて更に手厚いおもてなしまで要求してくるお客様は他では多いというのに。

お客様が安値で高サービスを期待し、サロンはいかにお客様からたくさんのお金をもらうかお互いそんなことばかり考えているようなボディケア界隈で、しろたえはお客様と対等な関係を築けている奇跡的なサロンだと自負しております。

お客様と共生できているというか、私は職務を全うしお客様は困った時にご利用になる、純粋にそういう関係が成り立っているんですよね。私の理想というか、目指していた関係そのものです。

指名やリピーターは私達にとってとてもありがたい存在です。『信者ビジネス』と呼ばれていますが、施術者が教祖のような存在になれば私達の商売は非常にラクなので、それを目指せとも言われていました。

でもその関係は果たして健康でしょうか?

共依存といって、お互いがいなければ一人で立っていられない関係があります。施術者とお客様の場合『先生がいなければ健康を保っていけない(と思い込んでいる)お客様と不健康でいてくれないと困る先生』という恐ろしい図式です。

先生が健康にしてくれていると信じる一方、こちらは完全に治ってしまったらお客様ではなくなるので困るのです。治しているようで治していない、常にずっと病人でいてくれることでお互いの関係が成り立っているとはなんともホラーです。

一方、共生というのは互いにマイナスになる要素はなく自立しながら一緒に生きている関係です。困った時に訪れてくれて心を開いてくれてるなと感じたら、金額関係なくプラスαで色々付け足したりサービスの加減が変わります。自然にそうなってしまうんです、人間だから。

帰り際『こんなにたくさんやってもらってありがとうございます』とよく言われますが、そういうお客様だってキチンと対価を払ってらっしゃる。完全なるwin-winなんですよね、しろたえは。

オープンから5年が経ち、新規で来られる方、既存の方、紹介の方、本当にみなさん礼儀正しい方ばかりが揃いました。嬉しい限りです。そういう方々がお店の雰囲気を作っている、そう感じます。

共生の関係は心地がよく、何分施術しても疲れないんです。不思議なことに。

正直言うと他では我慢しながら、耐えながらやってることも多いので時計を凝視しながら施術してることも多いです。あぁ、まだ15分しか経ってないのか…とか、まだ30分も残ってるのか…とか。酷すぎますでしょ?

でも、やる気のなさとクオリティはあまり関係がなくて、私は音響照明の仕事をしていた時『最終的に鼻ほじりながらでもできるようにならないと』と教わりました。裏方の仕事は結局どれだけ想いが強くてもオペレーションに失敗したら全て台無しなのです。

こんな経験があるだけに苦痛の表情をしながらもマッサージは上手い、という離れ業ができてしまうんですね。

ただ、ボディケアはやっぱりある程度私の気持ちが施術に集中していることって大切です。自分のサロンでいつも時間ギリギリかオーバーになってしまうのは、私が時間を忘れて没頭してるからだと思うのです。

しろたえにお越しの方は礼儀正しさに加えて、ガチによっぽどの事で来ている。一週間の間で何があったんですか⁈というような、社会という荒波に揉まれ、戦いを終えた戦士のような状態で来られます。限界を感じて来られる方が多いので一回の施術で刺激量も限界までしっかり入れて効果を最大限に、また鬱々とした気持ちもスッキリ流してあげたい、そう自然に思ってしまうのです。

そういう『気持ち』でやってる部分はちょっとしたところに現れるでしょうね。

やはり良い気が集まる場所、モノ、人に囲まれて暮らしたいですよね。それはお客様も施術者も一緒。良いお客様が良い施術を生み、良いお店を作っていく、今回はそんなお話でした。

気功教室にも通い始めています