外側の足のくるぶし、小指にかけての痺れと痛み

前回、ネックレスや洋服が原因の肩凝りについて書きましたが、今日も同じ流れで『えっ⁈それが原因⁈』な痛みと痺れのお話です。

足のくるぶしから小指にかけて、痺れや痛みを感じる方がいらっしゃいます。

その付近を叩くとビリッ!とした不快な痺れが広がったり痛みが出てきます。これは一見すると坐骨神経痛に似ており、腰も痛いという方は整形に行ってもそのような診断が出て終わってしまう事もあります。しかし!これが実はものすごく些細な事が原因になっていることがあるのです。

私がこの症状の患者さんに出会ったのはスポーツ鍼灸整骨院に勤務していた時。とにかく『くるぶしとスネの外側がモーレツに痛む』という主訴でした。こういうちょっと触っただけで痛む場合、鍼などを患部に刺すなんて何かの罰でしかありません。整骨院で患部に触れる事ができないなんてとりあえず電気すらも流せないですし、腰で摩って終わるのか?と思ってしまいます。セオリーでは叩くと痺れる『チネル徴候』が特徴のはずですが、痛みが強くて叩いてチェックなどできる状態ではありません。現場で起こっている事は教科書通りとはいかないのですね。

この方は痛みを訴えているのですが、坐骨神経痛のように足を引きずる事はありません。痛い割に動かす事ができる、これは知覚神経が悪さしている時の大きな特徴です。

知覚神経は割と浅いところを走行しており、ちょっとした締めつけがあった時に障害を受けやすいのです。これを『絞扼性神経障害』と言って、締めつけている物が解除されれば元通りに戻るよ、というものです。そしてこの方の症状の名前は『腓腹神経麻痺』といいます。

麻痺なら痛みもわからないはずじゃないか?と思うところですが、実は『麻痺そのものに気づかない』という特徴があり、締めつけを解除できず神経が傷ついてしまうというもの。そして腓腹神経麻痺の正体は、実は靴下や靴、テーピングだったりするのです。

前述の患者さんはサラリーマンで『最近靴を新調した』と言っておられ、その日もその靴を履いてきていました。そして見てみると、ちょうどくるぶしの下を囲うようにして、靴の横側の硬い布がありました。ここで腓腹神経を圧迫してしまったが為に知覚神経障害が起きてしまったと考えられます。靴自体の履き心地とはまるで別のところで起こってしまうので気づかないのです。つまり『当たりどころが悪かった』というやつです。

弾性ストッキングという静脈瘤の方、足の怠い方用のキツい靴下もそう。スネの外側に締めつけに弱い部分があり、当たりが悪いとこうなる事があります。何しろ浅いところを通っている神経なので、ちょっとした刺激が締めつけになってしまうのです。改善方法なのですが、これが至って簡単で靴を変えていただければ治ります。絞扼している原因が取り除かれれば治ってくるのでとても簡単です♫知覚神経だけに痛みは激しく不快指数は高めですが、終わりアッサリです。

みんながみんなこうなるわけでもなく、いつもこうなるわけではないのです。フトした時に当たりどころが悪くてこうなってしまうという感じ。

未知の痛みに年齢を疑い、大殺界を疑い、絶望の淵に立たされる方もいるかと思いますが、ぜひ今一度落ち着いていただき、身近な物で最近変えたものなど見直してみてくださいね。

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足の外側の痛み 鍼灸マッサージ 茅ヶ崎
意外なところに神経締めつけポイントが!