年齢に合ったケアをしよう
10、20、30、40代…と年を重ねるにつれ、ケアの仕方は変わってきます。ちなみに年を取ることは悪いことではありません。若い頃はホルモンバランスも安定しておらず、未熟なところも多いのでそれが原因で色々な不調に見舞われることがあります。それが年を取ることで安定してきて調子が良くなることも。しかし老いには抗えないので、ケアと体の使い方を工夫すると上手く付き合っていけます。よく考えたら、筋骨、内臓全て生まれてから一度も交換、修理もしないで何十年も使い続けるわけですから手入れは必要です。
変化に対応せず若い頃のまま突き進むことはあまりオススメできません。『習慣』は大切ですが、それもどこかで見直して現状に見合わなければ変えていかなければなりません。
中高年の女性のメイクが古臭く見えることはありませんか?あれは若い頃のメイクを変えていないからなのです。自分の顔をいつも鏡で見ていると変化に気づかず、知らぬ間に何十年も同じメイクをし続けてしまうのです。青くラメの入ったアイシャドウは年を取ったら腫れぼったく見えてしまいます。そこに気づき、良きところで落ち着いた色合いに変えていくと今の顔に合ったメイクになっていきます。
私の言う『ケア』とは年齢に抗うものではなく合ったもの。美は抗おうとすればするほど老けて見えるという悲劇があります。若い子のようにピチピチでいようとすればするほど、他の部分のシワやシミが目立って、返って年を取って見えてしまう。ですから年相応であることは自然なこと。良い年の取り方をすることが大切になってきます。
まず10、20代のケア
する必要はありません。この頃に色んな美容液を使ったりメンテナンスをすると体は怠けます。20代の頃、メイクの講習に行ったことがありますが生徒の普段のメイク道具を見て、美容部員の方もそのように言っていました。自然治癒力を初め、MAXに体の機能が充実している状態の時にあれこれ手をかけるのは良くないです。ニキビや治療が必要な症状がある時だけにしましょう。ボディケアも同様です。
30、40代のケア
全体的にだいぶ揺らぎます。良かれと思ってやったことが平気で仇になるお年頃。慎重に観察をし、方向転換しましょう。季節によって変えていくことも忘れずに。30代はまだ良いとして、40代は特に手入れはマメに行ってください。放置はあってはなりません。お肌の曲がり角は基本25歳くらいと言いますが、実際は一回ではなくその後何度も曲がりますのでご注意を。
50代以降
意外と落ち着いてきます。アクティブシニアという言葉があるように、ここからの年代の方は生き生きとしていて活力に溢れています。ただし、それは気分ですので若い頃と同じことを無理矢理しないようにご注意を。こちらは主に怪我に注意といった感じです。
体力的にはガクッときては復活を繰り返しますのであまり一喜一憂せずのんびり構えるのが正解です。
お肌でいえば、パックの類は実は高価なものを時々一回やるよりも、普通のフェイスシートタイプを毎日使った方が良いのです。10、20代は遊び程度に時々高いパックで冒険してもいいかと思うので、それ以降は毎日普通のパックをやるようにしましょう。
ボディケアも同じく、若い頃は甘やかさないことです。40代以降はおかしいと思ったら即手当てします。ただでさえ回復が遅いですから一度大ダメージを喰らうと最悪年単位でかかるということを忘れないようにしましょう。
定期的に通うことをヨシとするマッサージ業界ですが、私は何もなく元気な時にボディケアをする必要はないと思っています。どちらかというと不具合がなければ体を動かした方がいいです。『お疲れを感じる前に来てください』というのも若干よくわからないというか、疲れを感じそうかどうかは疲れてみないとわからないと思うのです。
重要なのは体のメンテナンスをする際に自分に合ったところを見つけておくことです。マッサージなんかは『自分に合ったマッサージ師に出会ったら手放すな』と言われています。つまり、あまり自分に合ったケアをしてくれる人に出会う率はそもそも高くないということ。自分を調子の良い方向に導いてくれる人に出会ったらずっとお世話になると良いです。病院もそうですし、ついでに言うと友達もそう。年を取ったらそういう過去の集大成が生きてきます。大切だと思うものはずっと大切にしていきましょう。また、大切にされるよう努力しましょう。
10、20代は経験を積み、30、40代は自分との戦い、50代以降は集大成を生かし老いに抗わない、こんな感じでしょうか。
30代までにできる運動は気合いを入れてやっておいて損はないです。あとは体力の貯金を崩していく感じなります。また、おもしろいのは年齢が経つにつれ、お手入れの効果が出やすいのでそこは楽しんで良いかと思います。筋トレに関しても、ちょっとやってみただけで効果が出やすいのが30、40代です。50代以降は張り切ると速攻怪我をするのでそこだけ注意しましょう。
結局、具体的な何かを記さずに今回も終わるのですがそこは自分で考えましょう。青汁や養命酒で調子が良くなるならそれが自分に合っているということ。ただし、10、20代が青汁や養命酒を飲む必要はありませんよ、ということです。意外とわからなくなる自分のポジション。可も不可もない状態『中庸』を保つのは本当に難しいことですが、日々目まぐるしく変わる環境は、実は自分の体の中で起こっていることと一緒です。そのアップダウンに合わせて、足し算引き算を上手にできるとバランスの良い状態が保てるのです。