廃れていく本とテレビ
今あらためて思うのですが、本とテレビはまだ必要な文化だと思います。
テレビはだんだんと、どうでもいいバラエティや情報番組が増えて単なる芸能人のワークシェアリング状態ですが、それでもクルクルとチャンネルを回せば深夜帯に『お!』と思う興味深い番組を見つける事がまだあります。
ネットと違うのは自分が知らない分野の情報もゲットするチャンスがあるということです。ネット検索は、自分の知りたいことをピンポイントに調べることができますが、検索した言葉以外の答えが介入する余地がありません。
カラオケの検索がデンモクになってから『ああ、こんな曲あったなぁ!』という発見がないのと同じです(笑)ネット検索には前後がありません。自分の調べたい言葉、自分がこうであって欲しいと信じる情報しか出てきません。
私は『ジュン散歩』を欠かさず観ています。知らない土地のことを高田純次が面白おかしく紹介してくれることで、私が今後知るよしもなかったことを伝えてくれているのです。
本もそう。本屋に行くと思います。しょうもないタイトルのしょうもないハウツー本もありますが、本は著者がそれぞれ想いを詰めて書いてくれた物。簡単に発行できないからこそ、簡単に考えて出したのではない答えが見つかる場所だと思います。
私は最近『保険』について調べています。もし、何かあった時の保険の選び方について書かれているものがたくさんありました。ネットでも調べたのですが、ネットでは保険会社がオススメしている広告のようなものと一般市民のブログが入り混じっています。
矢印をクリックすると『誰でも入れてしかも医師の診断も要らず、100歳まで保障する保険』なるものがありました。
疑い深い私としては、そんな美味しい話ある?と思いました。普通に考えて保険会社に何のメリットもないではないか、と。これに至っては『こういう保険には入らない方がいい!』とブログで綴っている方が遥か遠くの方に一件だけヒットしていて、他全ては『入っておいた方が良い』という内容でした。
本屋へ行くと、この辺の偏りがありません。『保険の選び方』というタイトルの元、こういう保険のメリット、デメリットが紹介してありました。
まとまっているのです。お墓の相続についてもそう。坊さんの書いた本は坊さん目線、他にも相続の流れがわかりやすく説明してある本がたくさんあり安心します。そもそも、お坊さんを呼ばずにお葬式することもできるのだから、お坊さんの見積もりだけが全てではないのです。
本はページがどこかへ行ったり、消えたりしません。ネットはこの間検索したワードを進めて、さらに掘り下げて行こうとすると論点がズレることがあり、一体何を調べていたのかわからなくなることもしばしば。本はその場にずっとあり、ああ、そうそう!読み返すことができます。何かを調べるならダントツに本です。
お手軽、お気軽、スピーディーもいいですが、やはりここは原点に戻って資料を調べる労力に時間を費やすことも必要かなと思います。