健康も病気も自分の中のコスモで起こっている
東洋医学では「統一体観」といって、人体と宇宙は1つの統一体と考えます。スピではなく、宇宙は大きな統一体であり人間と自然はそれらを構成するものの1つの要素になっているという考え方です。
人体内部の組織も1つ1つが互いに影響を受けながら変化しつつ連携をとりながら「人間」という1つの塊を構成しています。人間を1つの大宇宙(コスモ)と捉えて、細胞やら血液やら内臓はそのコスモを形成する人間や自然、日本、世界、地球といった感じです。
この考え方は東洋医学の最初に教わりますが、しばしば忘れられます。
私は学校に行く前の方が東洋医学が好きだったのでこの考え方はいつまでも残り、難しい理論が入っていません。それもどうかと思いますが、生活する上でこの考え方は理にかなっていることが多いのでご紹介したいと思います。
体を治すのは自分
インスタ界隈で最近ボディケア系の広告が激化しておりますが、みんな「どこへ行っても治らなかった痛みをウチが治す」と豪語しています。そう言わないと宣伝の意味がないからなのですが、診てもいないのにこんなことを言ったら全然歯が立たない人ばかり押し寄せそうで私なら怖い。
結局、具合の悪い方々に選んでもらわなきゃならないので病院に行っても治らない人まで募集し出す始末。逆だろ、と思います。整体から病院ならわかるけど、病院から整体へ逆戻りは基本ないだろと。お医者さんや病院を何だと思っているのか。
病院に行くほどのことでもないのに病院へ行って追い返された人は募集したらいいですけども。
話は戻りますが、病気や怪我で困っている人をインスタで知り合った第三者が治すと言ってる時点でコスモを理解していないのです。あくまでも治すのはコスモの持ち主であるお客さんなのであって、第三者にできることではないのです。
第三者は俯瞰から見て、この方が良くなるであろうとアドバイスをするだけです。薬ですら本人の自然治癒力を超えた力は発揮できないのですから、あくまでお助けグッズです。
死なないようにすることもできない
病気になった時、病気に負ければ死んでしまうし勝てば生き残れます。
ただ、その勝ち負けを決めるのも本人にしかできません。
死生観でいえば「何としても生きてて欲しいだろうけど、親はどう考えても先に死ぬ」ということ。親の心臓を子供が動かし続けることはできないのです。いくらお金があっても。
健康も同じく、みんな何となく同じパーツを揃えているのに不思議なことに同じことは起こりません。太りやすい、痩せやすい、膝が痛い、腰が痛い。同じ年齢、性別、職業でもみんな違います。
ですから「これをすれば、食べれば治る」というものはないのです。
自分のコスモと向き合う
健康的な人も病気の人も、何が良くて何が悪いのではなく、現れている現象はその人のコスモで起こっている事実ですから、やるべきことはフィードバックとバランスをコントロールすること。
多すぎたら減らす、足りなければ足す、振り返って反省し修正してやり直す、この繰り返しです。
歳を取ったなら機能が下がっていくのは当たり前。そこに病気や怪我になるチャンスが増えるということ。体と心を合わせていく作業が必要なのです。
もし今、家族やペットの具合が悪いとか寿命が迫っているとかあったら「統一体観」という考え方を思い出してみてください。その人の宇宙で起こっていることを邪魔しない、尊重し支えることしか周りの人間はできませんから。
ちなみに鍼灸マッサージの治療で良くなったなら自分にしっかり自信を持って、自分を褒めてあげてくださいね!自然治癒力がまだあるということですから。そして、効果があったということはコスモは順調だということです。鍼灸治療は万能と思われていますが、ウイルス性のものや腫瘍、強い炎症や物理的に壊れてしまった組織を治すことはできませんし、そういう状態である時点で狙った反応を出すことも難しいです。
健康も病気も、全て自分というコスモの中の出来事。そう考えると一喜一憂することも人と比べることも、情報に振り回される必要もないことがわかりますね。ぜひ参考にしてみてください♫
